ここ数ヶ月、菊の挿し芽をしています。
このブログ、菊日記でも何度か書いていますが、菊は何枚か葉っぱのついた茎(挿し穂)を切り取って土に刺しておくと、埋まったところに根っこが出て、そのまま成長していきます。こうやって苗を殖やしていくのを「挿し芽」といいますが、昨年はこれに失敗し、全滅しました。その後育てたのは保険として買っておいた市販の苗です。
今年は早いうちからいろいろ試した結果、根っこが出るようになってくれて大変喜ばしいです。うまく発根したら小さいポットから鉢に植え替えるのですが、ポットから外すときにモジャっと生えているのを見ると、育てる前段階だというのに妙な達成感があります。雑草を抜くときも根っこがきれいに取れると嬉しいので、単に私が根っこが好きなだけかもしれません。
さて、この挿し芽、切り取って土にさす前に冷蔵庫に入れることがあります。挿し芽の”冷蔵処理”というのですが、菊以外の農業の分野でもいろいろなところで使われているらしいです。以前から話には聞いていましたが、そういうやり方もある、くらいのものだったので去年は試しもしませんでした。しかし圧倒的に発根率が上がると聞いたので、ひと手間増えるわけですが今年は冷蔵処理、やってみました。
根っこが出たのがこれのおかげ・・・かはわかりませんが、冷蔵処理には他の利点もあるように思います。植える時期を自由に決められることです。いい感じに育ったときに切って冷蔵庫に一定期間入れておけば、好きなときに取り出して植えられる。まるで植物の時間を止められるかのような便利さがあります(さすがにずっと入れておくとまずいのでしょうが)。
そういった感じで便利な冷蔵処理ですが、皆さんは冷蔵庫に食べ物以外を入れるのはどこまで「有り」でしょうか。釣りの餌、ペットの餌、接着剤、目薬など、人によっては冷蔵庫に入れておきたいものって、食品以外にたまにあると思うのですが、家族と共用していたりすると抵抗されることもまた、結構あるように思います。菊の苗はどうだろう、と考えると植物だから野菜みたいなものだし気にすることないかとも思えますし、世の中にはだめな人もいるかも~とか考えたりもします(一応、神社では許可を得て使っています)。
冷蔵庫の寒さを通過した菊が、これから暑い夏をどれだけ乗り切ってくれるか楽しみです。