常陸國總社宮

神職日記|4人が語る、神様と暮らす日々。

7 星宮 府中三光宮巡り

今日は七夕ですね。

牽牛と織女が一年に一度会える日だと言われていますが七夕の夜に雨が降ると、天の川が増水して会えなくなってしまうそうです。七夕に降る雨は「催涙雨(さいるいう)」と言って二人の涙だと伝えられています。七夕はいつも雨の印象がありますが、今年はどうでしょうか?

さて、府中三光宮巡り 七夕の今日は星宮、星の神を祀る社です。

星宮は現在は常陸國總社宮の境内に鎮座していますが、もとからここにあったわけではありません。「府中三光宮」ですから、もとの鎮座地は府中にありました。その辺りはこの社に由来し「星の宮」という地名が付いています。跡地を示す看板が出ているそうなので行ってみました。地図を確認するとどうやら府中クリニックさんのあたりのようです。

ありました!花壇の上に看板!

「星の宮町」です!日天宮、月天宮とこの星宮跡をつなぐと…

直角三角形になりました!この星宮の先端が北極星の位置を示すという話も聞きますが、これを確かめるには良く晴れた夜中に探検しなくてはなりません。でもGoogleマップさんは必ず地図の上部が真北を指すそうなのでどうやら本当の話らしいですね。

次に總社宮境内に遷された星宮を参拝します。

現在星宮は常陸國總社宮の境内に香丸稲荷神社とともに祀られています。かつては香丸町の氏子に崇敬されていましたが、なぜ星の神を祀るようになったのかは不明だそうです。

▲普段は建屋の扉が閉められていますが、神主特権で中に入り込みました。右手前に見える小さな屋根は香丸稲荷です。

▲この社殿の後ろから張り出している装飾は脇障子といいます。優美な彫刻がしてあることが多いので、本殿を横から拝観できる場合にはついつい見てしまう箇所ですね。

▲屋根は板葺き。大きくて立派な屋根ですが、板が抜けているところもあり、埃を払うと社殿全体が揺れるのでお掃除の際には注意が必要です。

▲扁額は新しく立派なものが奉納されています。

七夕飾りと星宮

当宮では夏越大祓の頃から七夕飾りを出し始めます。

ニュースを見ると、今日も各地で七夕祭りをはじめとする多くのイベント中止の知らせが届いています。

毎年思い思いの願いが書かれた短冊を目にしますが、今年はやはり「コロナ終息」を望むものが多いようです。

来年の夏はマスクをせずに過ごせるといいですね。

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