オリンピック、野外フェス、ライブ。昨年４月からいくつもチケットがキャンセルとなりました。それでも先日はサカナクション山口一郎さんの素晴らしすぎるライブに行けたし、知人が出演している７月歌舞伎も鑑賞でき、美術館の展示も人数制限のお陰で快適に見られるので有難い。また、オンラインでのライブ配信も新しいエンタメの楽しみ方を教えてくれます。

当宮の例大祭は昨年に引き続き、御神輿の渡御や供奉行列、奉納相撲などの神賑行事は行わず、例祭の斎行と小規模での神楽や獅子舞の奉納を行うことが決定し、お知らせをしたところです。

いつもなら９月の例大祭に向けて、そろそろ市中がソワソワと浮足立つ雰囲気になり、お囃子の音色がそこかしこから聞こえます。皆一様に「忙しい」「大変だ」と言いながらも日に焼けたその顔は楽しそうで大人も子どもも同じ顔になる。その感じがたまらなく好きです。石岡に住んで十数年、よそ者の私は白衣袴で祭りの中核である神社にいるものの、毎年もどかしさもあり、髪型も袢纏もバシッと決めて祭りに参加したくなるのです。

今年は感染対策のガイドラインや練習用の動画を作成し、出し物に触れる方々と意見交換をしたりしてあらゆる提案をして議論しましたが、地域の子どもたちが2年連続でお祭りに携われない結果となったことはとても残念であり申し訳ない気持ちばかりです。

最近観たフランス映画。女性がフィレンツェの教会で感極まり泣いていると、横に座っていた初老の女性が驚いて声を掛けます。「大丈夫？３つ願ってごらんなさい。1つは叶うわ。」

見ず知らずの隣席の人が、「何か」で悩み悲しんでいることを察して言った一言。良い言葉ですよね。自分の中では大きいと思われる「１つ」の悩みに、全身を持って行かれそうになる事ってありませんか？１つにとらわれず３つ何か願いを考えてみる。３つ願ったら１つは叶うだなんて、心が軽くなる素敵な言葉だと思いました。

欲張りなようで前向きで大らかなその言葉に、私も励まされた気持ちになりました。早速、七夕の短冊に3つの願いを書いたら、すぐに1つ叶ってしまいました。

神様のため、他の誰かや何かのために日々祈ることが私の日常ですが、改めて幸せなことだと思っています。

オリンピックの競技を見ていると、無事にこのまま全日程を開催して閉会の時を迎えて欲しいと願います。画面を通して観る各国の選手の顔やその真剣な眼差しが、どこか皆似ているように見えるのは、どの選手にも乗り越えてきたものがたくさんあるからでしょうか。全ての選手の願いが何か１つでも叶うといいなと思い、今日も応援しています。