怒鳴る人が苦手です。まあ得意な人は少ないと思いますが、男女ともに怒鳴る人、攻撃的な人は嫌ですね。

時は20年くらい昔。場所は全然覚えていないけれど、どこか旅行先だったかな。当時お付き合いしていた彼と入ったコンビニで、お客のおじさんが若い女性店員を怒鳴りつけている。クレームの内容は忘れましたが、時間が経ってもやめるどころかどんどんエスカレートしているおじさんに対して、レジ待ちをしている数人のお客さんは気まずそうに見守るのみ。

業を煮やして、私がおじさんを止めに入ろうかと思ったら、彼が代わりに行ってくれました。「もうそのへんにしたらどうですか？」長身イケメン（美化）の彼が立ちはだかると、ばつが悪そうな表情になり、意外にもあっさり終了。雑誌コーナーあたりで見ていた私も安堵した矢先、店を後にするそのおじさんが私に向かって怒鳴った一言。

「この、おかちめんこ！」

え？お？なんて？

言葉の意味は分からなくても、なんか悪口を言われたのはわかりました。突然のことに口をパクパクしている私を尻目に、可愛い若い店員さん（美化）は目をウルウルさせながら、しきりに彼にお礼を言い、彼もまんざらでもない様子で照れている。周りのお客さんからも喝采を浴びていました。

そのおじさんの小物ぶりは言わずもがなですが、捨て台詞に私だけがとばっちりです。お店を出たあと、彼に事の次第を伝えて憤っても、かっこいい役回りを果たした彼の心はここにあらず。ニヤニヤするばかりでほとんど聞いてくれなかったと記憶しています。

「おかちめんこ」は方言なのかよくわからないけれど、どうも不細工な女性という意味らしいです。むむむ。今や笑い話ですが、不意打ちに向けられた悪意とこの言葉の破壊力がすごくて忘れられずにいます。

 

最近それぞれに会った別の友人が、身近にいる怒る人、感情の起伏の激しい人に対して悩みを抱えていて、外に激しく溢れ出てくる感情について考えていたところでした。

年を重ねるほどに、穏やかに過ごしたいものですね。私の周りの穏やかな方はいつも「ありがとう」をたくさん使ってくれます。「ありがとう」はまさに「神恩感謝」の言葉。何事にも神様への感謝の気持ちを心の片隅にでも持っていれば、目の前の店員さんにも優しさや感謝の気持ちで接することができると思うのです。感情をむき出しにできるのは、ある意味素直な方なのでしょうけどね。

 

と、この日記をリビングで書いていたところへ、お風呂からあがってきた長男がセクシーなパンツ姿で「何むずかしい顔してるの、美人さん」と言ってきました。一気に吹き飛びましたよ、おかちめんこ。

 

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真っ直ぐでチクチクした茅をまんまるに作るのがとても難しいのです。