かつての常陸の国の中心地、石岡には天平年間に建てられた日・月・星を祀る社、日天宮・月天宮・星の宮が鎮座しています。
3社は「府中三光宮」と呼ばれ、鎮座地は「二十八宿と関係あるらしく伝えられている。」(『石岡の今昔』)とのこと。今回から3回にわたって、この「府中三光宮」を巡っていきます。
まず参拝したのは幸町に鎮座する日天宮です。ご祭神は天照大神。
幸町は年番15町内のうちの一つで、常陸國總社宮の例大祭には獅子と武甕槌命の山車で神賑行事に参加しています。平成29年からは10月に行われる日天宮の例祭にも獅子や山車が出るようになりました。
お囃子の会は日天宮の社名をいただき「日天囃子連」と名付けられています。
常陸國總社宮氏子青年会ひたみち会の公式YouTubeチャンネルでは昨年の總社園遊会で神前に奉納されたお囃子の様子がご覧いただけます。
▲向拝には火焔に包まれた絡み合う2匹の龍の彫刻が施されています。
向かって左側が吽形、右側が阿形です。目が大きくておでこが丸いのでかわいらしく見えますね。鱗一枚一枚にも鮮やかな彩色が施されています。
▲社の真後ろに鎮座する奥の宮。建屋の中の社は本殿と同じく朱塗で見事な彫刻がみられます。
▲拝殿に向かって左には稲荷大明神。
▲右側には御岳神社が鎮座しています。
▲境内の一角には「光明真言」と彫られているらしい石碑や、石仏もありました。
この仏像、肘をついて首をかしげています。片膝が上がっているので半跏思惟のようにも見えますね。
▲日天宮の参道には2つの鳥居があります。拝殿に近い二の鳥居は明神造。
▲一の鳥居は神明造。御代替わりを奉祝して大正4年に建てられたものです。参道の中ほどにあり、参道の両脇には民家が並んでいて、境内は近所の方の憩いの場となっています。
鳥居は民家に囲まれていて目印になりにくいですが、入口には石橋があるので、神社の場所はすぐにわかります。駐車場はございませんので、少し離れてしまいますがご参拝の折には總社宮の駐車場をご利用ください。